ウェアラブルデバイスをご存じの方は多いと思います。アップルウォッチなどのスマートウォッチはウェアラブルデバイスの代表例です。
しかしスマートウォッチだけがウェアラブルデバイスだと思っていませんか??
ウェアラブルデバイスはアップルウォッチ以外にも多くの種類や役割、可能なことがあります。今日はそんなウェアラブルデバイスについてのお話です。
今後非常に盛り上がりを見せていくウェアラブルデバイスについてこの記事を見れば一網打尽です!
ウェアラブルデバイスとは
ウェアラブルデバイスとは身に付けるIoT機器のことです。言葉の通りウェアラブル(装着可能)なデバイス(機器)ですね。スマホのように持ち歩くコンピュータでなく、身に付けるコンピュータということができます。
同じものを指す言葉として「ウェアラブルコンピュータ」「スマートデバイス」「ウェアラブル端末」などがあります。
ウェアラブルデバイスには腕時計型の他にも、メガネ型、リストバンド型、クリップ型、指輪型、衣類型があります。いつも身に付けているものなら何でもインターネットにつながる可能性があるのですね。
それらのウェアラブルデバイスはスマホの機能の一部を肩代わりしたり、生体サインの収集を行います。手に持つ必要がないため、両手がふさがったような状態でもセンシング機器やコントローラーの役割を果たすことができるのが大きな特徴です。また従来の機器と異なり、装着の不快感が少ないため今までにない長時間の装着が可能になります。
盛り上がりを見せるウェアラブルデバイス
現在ウェアラブルデバイスは非常に盛り上がりを見せています。
ウェアラブルデバイスの2017年の出荷台数は1億2170万台であり、2021年には3億台に成長するといわれています。その年間平均成長率は17.2%と二桁成長が続いていく予想です。今後ますますユーザー数が増加していくと予想されており、スマートフォン以上に普及していく可能性も秘めています。
その追い風となっているのは、IoTの普及・小型化軽量化の実現です。
ウェアラブルデバイスにできること
上の表がウェアラブルデバイスでできるようになることの一例です。
このように多くの可能性を秘めるウェアラブルデバイスですが、可能なことは大きく分けて下記の三つが挙げられます。
- 心身に関する情報収集
- 位置や速度に関する情報収集
- 入力・運動支援
1.心身に関する情報収集
睡眠時・運動時・日常での動きや呼吸などの情報を集めることができます。
Fitbit社が発売しているリストバンド型ウェアラブルデバイスのAlta HR(アルタ・エイチアール)では、心拍センサー・加速度センサーによって睡眠の深さ、睡眠時間をはじめとした情報を収集することができます。健康管理のデバイス以外にもメッセージ表示や運動記録などの機能も備えています。「生活習慣改善」「運動不足改善」「睡眠改善」の機能を持つ健康管理ウェアラブルデバイスの代表例です。
また、ミツフジ株式会社が開発している衣服型ウェアラブルデバイスのhamon(ハモン)は、導電性の高い銀繊維を利用して、心電、筋電、呼吸数などの情報を収集することができます。時計型をイメージしがちなウェアラブルデバイスにおいて繊維を開発して服型を作るというのはとても面白いですね。
2.位置や速度に関する情報
利用者自身の位置や移動速度を計算できます。GPS、地磁気、加速度、温度、気圧のセンサーによって緯度経度・高度の測定やナビゲーションが可能になるため、登山やダイビングなどに利用することができます。
アメリカのプロフットボールリーグのNFLでは、選手の肩パッドにRFIDを埋め込み、選手の位置や速度をリアルタイムに収集し、視聴者の画面上に表示することができます。
スポーツ時の選手のコンディション管理や、フォームの可視化により選手も観客も恩恵を受けられるようになりそうです。
入力・運動支援
指輪や手袋型のコントローラーを使って何かを操作したり、パワードスーツなどにより運動をアシストする仕組みです。
サイバーダイン株式会社のロボットスーツのHAL(Hybrid Assistive Limb:ハル)は、運動を支援するウェアラブルデバイスであり、生体電位を感知し、筋組織の動きを予測することで人間の動作を支援します。これにより脳と強調したスムーズな移動が可能になります。
ウェアラブルデバイスのハイプサイクル
ハイプサイクルとはガードナーという会社が毎年発表する、「テクノロジーの地図」のようなものです。ハイプサイクルについて詳しくはハイプサイクルとは? ~現在のテクノロジーが一目で分かる~をご覧ください。
ウェアラブルデバイスのハイプサイクルがこちらです。
2020年の情報は得られませんでしたが、グラフの進み具合から考えると啓蒙活動期にあるようです。
一年ごとの進み方が大きく、やはりかなり社会に普及してきています。
その一例として企業によってはウェアラブル端末を配布して社員の自己管理を促進するケースも出てきています。生産性にも直結する心身の健康状態改善のための有効な手段となりそうです。
まとめ
コンピュータを持ち歩く時代から身に付ける時代へと変化していることが分かりました。
今では多くのウェアラブルデバイスが発売されており、ヘルスケアなどを中心に活用している人が多いです。そしてここからハイプサイクルでいう生産の安定期に入るため様々な商品が出現することが予想されます。
新しい変化や訪れる便利さを見逃さないようにしたいですね!
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