AIとは「人間にしかできなかったような知的な作業や判断を機械的に行えるようにしたもの」です。そして、「AI」は非常に幅の広い言葉です。
今回はそんなAIを8種類に分け、AIを機能別・役割別にまとめていこうと思います。
AIとは何か?AIの歴史やその仕組みについて一から見ていきたい方は「AI・人工知能とは?AIの発展・特徴・現在について解説!」をご覧ください。
AIの分類
AIは「役割的」にみると2種類、「機能的」にみると4種類に分けられます。
そのため全体では2×4の8種類のAIが存在するのです。
それぞれの分類の仕方と8種類それぞれについて見ていきましょう。
役割別分類
代行型
まず一つ目のAIの役割は「人の作業代行」です。
この分野では人間にも出来ることをAIが代わりに行います。
例えば自動音声によるコールセンター業務はAIの代行型利用の代表例です。
T型・逆T型・O型のAIとの分業スタイルがこの代行型に当たります(AIと人間の分業5種類について興味のある方は「「AI」と「人の仕事」 AIとの共働き5スタイル」をご覧ください。)
拡張型
拡張型は「人の補強・増強」を行うAIの利用方法です。
そこではAIは人間には出来ないことを中心に行い、それによって人間の仕事が拡張されます。
例えば医療画像の高精度の判断は、AIが人を超えている分野です。AIの出した人間以上の結果をもとに、医師が治療を考えるといった分業がこの拡張型分業に当たります。
O型の分業スタイルがこの拡張型利用にあたります。
機能的分類
識別系AI
見て認識するのが識別系AIの特徴です。視覚・聴覚・嗅覚・言語理解などが識別系AIの担当する分野です。
現在利用されている識別系AIには「画像認識AI」「音声認識AI」「動画認識AI」などがあります。
予測系AI
予測系AIの仕事は「考えて予測すること」です。判断や計画を担っています。
現在利用されている予測系AIには「需要予測AI」「異常検出AI」などがあります。
会話系AI
Siriなどで私たちにもなじみの深い会話系AIは言語表現を担当します。
「チャットAI」や「翻訳AI」が会話系AIの代表例です。
実行系AI
実行系AIは体や物体を動かすことをメインにしています。
「自動運転」や「ドローンAI」などが代表例です。
AIタイプ別8種類の利用例
参考サイト:「文系AI人材」が備えるべき視点と思考法 優れたAI企画を発案し、導入力を高めるためのアプローチ(3/4) | JDIR powered by JBpress (ismedia.jp)
識別系AI×代行型
- 24時間体制の画像検閲
- 不良品の発見
- 顔認証
- レジなし店舗で商品取得の検知
識別系AI×拡張型
- 医療現場における検査精度の向上
- 動画やネット画像からの情報抽出
画像認識や動画認識では人間を超えた能力を発揮しています。その能力は医療やセキュリティ分野、スポーツ分野での選手の動きの解析などに役立てられています。
予測系AI×代行型
- ローンの審査
- データによる異常検知
「半沢直樹」のような金融業の融資分野や発電所などの異常検知を見つける分野で利用されています。
予測系AI×拡張型
- 顧客行動予測
- 需要予測
- 最適販売価格の設定
大量のデータを分析し、人には不可能なほど複雑なことでも高精度で予測できます。
会話系AI×代行型
- 音声案内
- 注文の対応
- コールセンター対応
- 音声のテキスト化や要約
一次受けや複雑でないやり取りを代行します。イレギュラーな事態には人によるサポートが必要です。
会話系AI×拡張型
- 対話による感情分析
- 多言語での会話
実行系AI×代行型
- 自動運転
- 工場内・倉庫内作業
- ロボットによる店頭案内
実行系AI×拡張型
- ドローンのAIによる操縦
何台ものドローンを同時かつ高精度で制御する手段としてAIが使われています。
まとめ
一言にAIと言ってもその機能や役割によって多くの顔をもっていることが分かりましたね。
それぞれの分野と相性のいい利用方法があります。実際に利用されている分野とどのタイプのものが利用されているのか見ていくのも面白いですね。
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