人工肉の味・値段とこれから 人工肉に取り組む企業6選!

SDGs

近年の人工肉の発達は目覚ましく、普及一歩手前というところまで来ています。

「人工肉とは何か?」「人工肉にはどんなメリットがあるのか?」など、人工肉の基礎知識をまとめた「人工肉とは 植物肉・培養肉が世界を変える!」をぜひご覧ください。

後編となる今回は人工肉の今後と、現在の味・値段、そして人工肉に取り組む企業達についてまとめていきます。

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人工肉の市場

出典:矢野経済研究所より

矢野経済研究所によると、2020年における代替肉の世界市場規模(植物由来肉・培養肉計)は、2572億円、2025年は6732億円に拡大し、2030年には1兆8723億円に達すると予想されています。

日清食品より

健康問題・食糧問題・環境問題の点から注目を浴びた人工肉は、徐々に畜産により肉に取って代わっていくのですね。

肉を食べる人口やその量から考えると、その影響は非常に大きなものになるでしょう。

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人工肉の値段・味は?

人工肉が食卓に並び普通に食べられるようになる未来が近いことが分かりました。

私たちにとって気になる点は、果たして人工肉はおいしいのでしょうか?現在すでに販売されている植物肉を中心に見ていきます。

今まで販売されていた大豆ミートは肉とは似て非なる食べ物でした。ですが近年の人工肉は、これまでの肉に非常に近い味を再現することに成功しているようです。

非常に再現度が高い植物肉で有名なビヨンドミート社HPより

そしてもう一つの期になる点は価格ですね。現在は高価であることが課題で、海外では普通の肉の1.5倍ほどの価格で販売されています。

ですが今後は肉と同等か、それ以下の価格になると予想されています。実際にコストコは、「2024年までに少なくとも一つの代替肉製品は肉と同等の値段、もしくはそれより安く販売する」と約束しています。

人工肉の企業

ここからは人工肉でビジネスを展開する企業を紹介していきます。

【植物肉】BEYOND MEAT(ビヨンドミート)

2009年に創業したアメリカの有名人工肉企業です。

Beyond Meat – Go Beyond®

エンドウ豆やココナッツオイルから作る植物肉の製造がビジネスの中心です。その再現度には定評があり、アメリカのスーパーでは既に肉同様に販売されています。

ビルゲイツやレオナルドディカプリオが巨額の投資をしていることでも有名で、一株25ドルで上場した初日に一株65ドルまで上昇するなど大きな注目を浴びました(2021年2月1日時点の株価は178ドル)。

【植物肉】IMPOSSIBLE MEAT(インポッシブルミート)

IMPOSSIBLE MEATもBEYOND MEATと並んで、二大巨頭に数えられるアメリカの人口肉企業です。

Impossible Foods: Meat made from plants

IMPOSSIBLE MEATは、2035年までに動物性食品の必要性を排除することを目標にかかげています。

創業してすぐにビルゲイツから840億円もの資金を調達したことで有名になりました。

バーガーキングで採用されており、インポッシブルバーガーとして販売されています。

【植物肉】日本ハム・伊藤ハム

日本の企業も人工肉に取り組んでいます。

日本ハムの「ナチュミート」や伊藤ハムの「まるでお肉シリーズ」などがその代表例です。

日本ハム:ナチュミート

【培養肉】MOSA MEAT(モサミート)

世界で初めて培養肉を作ったパイオニアです。

Mosa Meat

2013年にオランダ・マーストリヒト大学教授のマーク・ポスト医学博士らが世界で初めて培養肉を使ったハンバーガーを始めて作りました。ちなみにその時のコストは33万ドル!一つ当たり3300万円のハンバーガーでした。

【培養肉】Memphis Meat(メンフィスミート)

2015年に創業したアメリカのフードテック企業です。

2016年に世界で初めて培養ミートボールを作ることに成功し、2017年には培養チキンも可能にしました。豊富なラインナップとコスト低下に成功している注目のベンチャーです。

ソフトバンクやタイソンフーズなど多くの有名企業からも資金提供を受けています。

【培養肉】MOSA MEAT(アレフファームズ)

イスラエルの培養肉企業です。

この企業の特徴は宇宙で培養肉を作るという点です。

出典:Aleph Farms

実際に2019年には宇宙で初めてステーキ肉を作ることに成功しています。非常に重力の小さい環境で、3Dプリンターを使うことでひき肉ではない塊肉を作ることができるようになったのです。

人工レザー 肉だけじゃない!

培養肉の大きな課題は「研究所で作られた肉が受け入れられるのか?」ということです。いずれは普及するでしょうが、当初は抵抗が大きいことが予想されます。

口に入れる培養肉より心理的な抵抗が少ないのが身に付ける製品である、培養レザーです。

培養レザーは、人工肉と同じように動物の細胞を採取し編集して作られたコラゲーンを培養する技術で、天然のレザーに近い素材を作ることができます。

アメリカのスタートアップである「モダンメドウ(Modern Meadow)」は「Zoa(ゾア)」と呼ばれる培養レザーをすでに作り出しています。

Modern Meadow

まとめ

人工肉の今後の市場予測や、人工肉の味・値段、さらに人工肉に取り組む企業たちについてまとめてきました。

本物の肉と同様の美味しさで、体にいい肉をつくろうと、様々な企業が努力しているんですね。2021年には植物肉が食卓に並び始めるといわれている状況でなため、どの企業のどの商品が市場を握っていくのか注目ですね!

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