OMO(Online Merges with Offline)とは 

テクノロジー応用編

2016年、アリババ創業者のジャック・マーが「eコマースはやがて死ぬ」と発言し世界に衝撃を与えました。

中国最大の企業であり、eコマースを支配するアリババの創業者は何を見ているのでしょうか?

今回は現在のビジネスモデルの先にあるOMOという考え方についてまとめてきます。OMOとは何か?どんな特徴があり、どんな利点があるのかについて整理していこうと思います。

アリババの創業者が見ていた景色を一緒に追っていきましょう。

スポンサーリンク

OMOとは?

OMOとは?

OMOとは(Online Merges with Offline)の略で、「オンラインとオフラインの融合」と日本語では呼ばれます。

参照:ecbingより

現在の消費者の行動はオンラインとオフラインにまたがっています。スマートフォンの普及によって、消費者は常にオフラインの活動中もネットによって情報を取り込むようになりました。

このようにかつてなくオンラインとオフラインの境界線が薄れている状況の中、その垣根を超えたマーケティングを行っていくというのがOMOという概念です。

O2Oとは

OMOと似た言葉にO2Oがあります。

O2Oとは「Online to Offline」の略称です。O2Oではネット上で情報を提供し、実店舗に誘導するという考えです。ホームページや口コミ、クーポンサイトなど現在多くの店舗がネット上から実店舗へと顧客を促す工夫を行っています。

スポンサーリンク

OMOの特徴

OMOを実現すると、どのような変化が起きるのでしょうか?

最大の特徴はオンライン・オフラインの両方に接点ができることで、両者の違いがなくなっていく点にあります。OMOの導入が特に激しい小売業の買い物を例に見ていきましょう。

  • 【商品の情報】顧客はまずオンラインで検索した商品を比較します。店舗が接点となった顧客にも店頭QRコードなどでより多くの情報を提供します。
  • 【商品の試用】顧客の一部はオンラインで見た商品を実際の店舗まで足を運び、試すでしょう。AR・VRの導入が進めば、オンラインでそのまま商品を試すことも可能になるかもしれません。
  • 【支払い】支払いは現在のようにオンライン・オフライン双方可能です。
  • 【商品の受け取り】受け取りも店頭受け取りをしたり、自宅で受け取ったり様々な選択肢があります。

このようにOMOが導入されると、買い物という行為をオンラインとオフライン同じような感覚・便利さで行うことができます。両者の違いがないほどシームレスにつなぐことがOMOの導入によって達成されます。

OMOの利点

適切な情報が常に提示

オンラインとオフラインの融合により、目の前の商品に対する情報が常に表示されるようになります。現時点で商品の前のQRコードで情報が得られる店舗が出てきていますが、まだまだ先はあります。

スマートフォンやARグラスに、知りたいと思った情報だけピンポイントで表示されるほど進んだレコメンド機能が、OMOによる情報提供の行き着く果てでしょう。

オフライン・オンライン双方によるお互いの補完

eコマースは非常に便利ですが、オンラインで得られる情報だけでは品質判断が難しいというのが難点でした。特に生鮮食品や家具、衣服などの分野ではこれが大きな問題となります。

オンライン・オフラインを融合することで、便利さと品質・安心感の両方を高いレベルで達成できます。実際にアリババの運営するフーマーというスーパーマーケットとでは、生鮮食品の扱いをOMOで行うことで非常に高い満足感を達成しています。詳しくは下のOMOの具体例のサイトにてまとめます。

店舗のバックグラウンドでのデジタル処理

OMOの導入によって在庫管理や流通(仕入れ・販売・配達)、決済がデジタル化されます。こうして各段階での簡素化と透明化が可能になり、さらにその事業に関するデータが大量に蓄積されます。

OMOはその導入の過程で、次の商売の必要条件であるビッグデータの利用による、商売の最適化・効率化を実現していくでしょう。

OMOの具体例

OMOに注目して取り入れている企業たちについてまとめてきます。Amazon・アリババ・ウォルマートなどOMOの影響が大きい小売業各社では、どのような取り組みが行われているのでしょうか?

より詳しく知りたい方は「OMOを進める企業達 ~Amazon・アリババ・ウォルマートの取り組み~」をご覧ください。

まとめ

OMOとは何か?その特徴や利点についてまとめてきました。

「eコマースはやがて死ぬ」というジャックマーの発言は、「ただのオンラインショッピングの時代はもうすぐ終わり、リアル店舗とうまく融合したビジネスモデルが主流になる」という意味だったのですね。

そんなアリババを始めとする大企業がどのような手を打っているのかも合わせてぜひご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました