宇宙に取り組む企業

テクノロジー企業

現在は宇宙開発の第三ステージと呼ばれ、民間企業の参入や宇宙サービスの多様性の時代に入っています。

今回はそんな宇宙ビジネスにおいて中心となって活躍する民間企業についてまとめていこうと思います。SpaceXやBLUE ORIGENEなど今話題の企業について深堀していきましょう。

スポンサーリンク

宇宙開発とビジネスの現状

宇宙開発の歴史や市場規模などの現状といった基礎知識についてまとめた「宇宙開発の歴史と現状」をご覧ください。

さらに宇宙×〇〇といった宇宙ビジネスの多様性についてまとめた「宇宙技術のビジネス利用 ~宇宙×〇〇の時代へ~」もおすすめです。

スポンサーリンク

SpaceX

スペースXは現在非常に勢いのあるロケット打ち上げサービス企業です。

創業者はイーロンマスクです。

イーロンマスクは電気自動車や自動運転の「Tesla」やペイパルの前身である「X.com」を立ち上げました。2021年2月にはTeslaの株価の上昇によって世界一の資産家になりました。

スペースXはX.comの売却資金で2002年に立ち上げました。2008年には初めてロケット打ち上げに成功し、現在は3つの分野でビジネスを行っています。

  • ①NASAを顧客に国際宇宙ステーションへの物資輸送サービス
  • ②各国政府や民間衛星通信業者を顧客とする商業打ち上げサービス
  • ③米軍を顧客とする安全保障衛星打ち上げサービス

SpaceXが担う分野は宇宙へのアクセスです。従来の主力ロケット一台の打ち上げには100億円程度の費用が相場でした。ですがSpaceXはその価格を半分程度まで引き下げ、この分野に価格革命をもたらしました。ファルコン9という大型のロケットは、ロケット打ち上げに必要な部品の一部を地上に着陸させて再利用することで、コストを抑える工夫をしています。

部品回収による再利用でコストを改善したFalcon9

打ち上げの価格と共に打ち上げ頻度にも取り組んでおり、イーロンマスクは「究極的には2週間に一度くらいのペースで打ち上げを行いたい」と語っています。

SpaceXが今後狙っている分野としては、以下の4つが挙げられます。

【1.超大型ロケット】
通信衛星の大容量化や高速化によって、衛星自体も大型になってい来る可能性が高いです。また、宇宙旅行や惑星探査などの分野においては衛星打ち上げよりもはるかに大きなロケットが必要になります。これらの分野においても宇宙への窓口になろうという狙いです。

【2.有人輸送サービス】
国際宇宙ステーションへ物資だけでなく、宇宙飛行士も送り届けるサービスにも取り組んでいます。

【3.ロケットを使った高速移動】
この計画は20017年にイーロンマスクが発表しました。ロケットを都市間の移動の手段に使うという大規模な計画です。ロケットを使った移動は、東京‐ハワイの移動が30分、世界中のどの都市でも1時間以内に移動できる夢のような移動手段ですね。

【4.火星】
イーロンマスクは「人類を火星に送り込む」「人類を複数惑星に住む種族に」と深宇宙探検にも大きな関心を寄せています。

BLUE ORIGNE

ブルーオリジンもスペースX同様にロケット打ち上げサービスや宇宙旅行の企業です。

創業者はAmazonCEOのジェフベゾスです。

彼もイーロンマスクと世界一位の資産家を争っていることで有名です。Amazonの株を売りながらブルーオリジンへ資金を投下しており、その本気度が窺えます。

ジェフベゾスは「数百万人が宇宙で暮らし、働けるようにしたい。宇宙まで見据えた文明を築きたい」「限られた地球資源のためにも、ほとんどの重工業は地球外に移動し、地球は居住用または軽工業用のための地域とすることを考えている」と壮大なビジョンを持っているようです。

スペースXと同様に、打ち上げ部品の回収・再利用によるコスト削減宇宙旅行に取り組んでいます。特に2017年に発表されたニューシェパードは印象深いです。ニューシェパードは高度100㎞までの宇宙旅行のロケットで、その内部イメージ画像は大きな反響を呼びました。

ニューシェパードの内部画像 引用:BLUE ORIGIN

ネットやそれに伴うビジネスがファイバーが通った後に花開いたように、宇宙分野では低コストで宇宙に行けることが何よりも大切になると考えています。そのためのインフラを整備しようとしているのですね。

Connectivity Lab

Connectivity LabはFacebookの研究所です。

Connectivity Labが研究するのは衛星データを利用したサービスです。現在インターネット環境を持たない世界中の50億人をネットにつなげることを目標としており、それを可能にする無人機や衛星の開発を行っています。

そしてConnectivity Labが目指すのは人工衛星で撮影された画像とAIを活用して、正確な地図の作成、都市の発展の予測です。

20か国の146億枚もの画像をAIが分析し、地形や人工建造物を識別します。それによって川沿いや道路沿いにどのくらいの住宅があり、どのようなコミュニティーが形成されるかを分析するのです。自然災害のリスク評価や地域経済の評価分析が可能になります。

急速に変化する都市の様子や人工の変動をリアルタイムでとらえて、その情報をもとにマーケティングしたり、他社に情報を提供するサービスを行おうとしています。

まとめ

今回は宇宙ビジネスに取り組む企業を中心にまとめてきました。中でもスペースXやブルーオリジンは宇宙へのアクセスを改善し、その分野の基礎を築く存在として注目されています。

ロケットの打ち上げのニュースでは、「どのくらい安く簡単に宇宙に行けるようになっているか」という点に注目すると今後の変化が楽しめるかもしれませんね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました