IoTを支える通信技術

IoT

WiFiやBluetooth、4Gなど私たちの周りには多くの通信技術が利用されています。そしてそれらの重要度はこれから訪れるIoT時代においてより大きなものになってきます。

今回はそんな各通信技術について「通信距離」と「消費電力・通信速度」という二点に注目して分類し、その特徴について見ていこうと思います。

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IoTとは

IoT(Internet of Things)は日本語で「モノのインターネット」と呼ばれています。あらゆるものがインターネットに繋がっている状態のことを指します。

現在は1人1台スマホをもって常時インターネットに繋がっているという時代です。しかしこれからはIoTが普及することで、1人1000台ほどのインターネットに繋がったデバイスを持つ時代になると言われています。

これからの世界の潮流であるIoTについてより詳しく知りたい方は「IoTとは 1人1000台のデバイスを持つ時代」をご覧ください。

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IoTを支える通信技術

IoTに関係する通信技術として最も有名なのが5Gです。

5Gとは5世代移動通信システムのことで

  1. 高速・大容量
  2. 超低遅延
  3. 多数同時接続

の三つの特徴を兼ね備えているため、IoT時代には欠かせない技術と言えます。

5Gについてより詳しく知りたい方は「話題の5Gで世界はどう変わる」「5Gの現状とこれから」をご覧ください。

しかし世界には5Gの他にも多くの通信技術が存在します。スマホ関連でよく使われているWiFiやBluetoothからテレビのリモコンまで、ありとあらゆる通信技術がIoT時代には利用されることになるでしょう。

例えば、畑のセンサーに5Gを使ったら、携帯電話のように1日に1度充電をしなければならず、通信料金も3000~5000程度かかってしまいます。これは明らかに不便で不適切な使い方です。

IoTの世界においては、各通信技術の特徴やその長所と短所を理解することが求められるのです。

今回は各通信技術を分類し、その長所と短所を中心にまとめていきます。

各通信技術の分類

内閣府「LPWAに関する無線システムの動向について」

現在使われている主な通信技術を「通信距離」と「消費電力・通信速度」という2点で分類したのが上の表になります。

無線LANや4Gなど見慣れたものもありますが、あまり見慣れないものもありますね。

今回は以下の4つの分野に分けて解説していきます。

  1. 4G/5G
  2. LPWA
  3. 無線LAN/WiFi
  4. Bluetooth/Zigbee

4G/5G

現在の携帯電話に無くてはならない技術である4Gやその次の5Gは耳慣れた言葉でしょう。その特徴は私たちのスマートフォンの通信によく表れています。

【メリット】

  • 通信速度が速い
  • 広範囲で利用でき、移動にも対応

【メリット】

  • 通信速度が速い
  • 広範囲で利用でき、移動にも対応

この通信方法が利用されるのは高速通信移動中の通信が求められる分野です。例えば「携帯電話」や「自動車」「VR・ARと組み合わせたゲームなどのエンタメ」などがその代表例です。

LPWA

LPWAは「Low Power Wide Area」の略です。その言葉通り、LPWAの特徴は以下の通りです。

【メリット】

  • 広範囲
  • 消費電力が小さい

【デメリット】

  • 通信速度は低速

このようにLPWAの特徴は長距離無線通信を省電力で行うことが出来るということです。数キロ~数十キロを一つの基地局でカバーできるため、5Gのようにたくさんの基地局を設置する必要がありません。また一般的な乾電池でも数年はもつほど省電力です。

通信速度は1Mbps(スマホの速度制限程度)と低速ですが、送受信するデータの種類によっては全く問題ありません。

例えば畑のセンサーのために新しい基地局を作って、毎日充電をするなんて嫌になりますよね。このよう分野ではLPWAを利用した通信を行うべきなのです。

LPWAの特徴や利用方法、さらに細かい分類など、より詳しく知りたい方は「LPWAとは? IoT時代の主要通信なるか!?」をご覧ください。

無線LAN/WiFi

一家に一台WiFiがあり、街中で無線LAN利用できるため、この通信方法も私たちにとっては身近なものです。

【メリット】

  • 通信速度が非常に速い
  • 複数の機器を同時接続

【デメリット】

  • 消費電力が大きい
  • 通信範囲が狭い

家のルーターのようにコンセントに繋ぎっぱなしにしなければいけないほど消費電力が大きいこと、家を出たらすぐ接続が切れてしまうほど通信範囲が狭いことがWiFiのデメリットです。

ですが今後も高速通信分野の要という役割が完全に奪われることはないでしょう。5Gなどの移動通信技術とどのような棲み分けが行われるかに注目です。

Bluetooth/Zigbee

Bluetooth

Bluetoothは近距離無線通信の規格の一つです。有効範囲は約10mと狭いですが、イヤホン・スピーカー・マウス・キーボードなど送受信するデータが小さく距離も短い場合にはうってつけです。

ZigBee

ZigBeeも近距離無線通信の一つですが、こちらはセンサーやデバイスへの利用が中心となります。ZigBeeの特徴は以下の二点です。

1.スリープ時の待機電力が少ない

圧倒的に省電力であり、乾電池一本で2年ほどもちます

2.スリープ復帰からのデータ転送が速い

通信速度は低速であるものの、復帰時には1秒未満で指示を実行できます。

これらの特徴からZigBeeはリモコンや感知センサーなどの、「待機時間が長く」「送受信するデータ量が少ない」機器への利用が進むでしょう。

まとめ

今回はIoT時代に注目される通信技術を「通信距離」と「消費電力・通信速度」という二点に注目して分類し、その特徴について見てきました。

5Gが圧倒的に注目を浴びていますが、その中身は一長一短で、全てを5Gでカバーできるわけではありません。身近なIoT機器の通信技術に何が使われていて、それがどのような理由なのかが理解できると、より深く技術やアイデアの進化について分かるようになるでしょう。

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