ブロックチェーン いったい何がすごいのか?

テクノロジー基礎編

ITにおける「四種の神器」についてお聞きしたことがあるでしょうか?

「四種の神器」とはIoT、クラウド、ブロックチェーン、AIの四つの技術の総称です。これらは次世代のビジネスにおいて莫大な価値を生み出すテクノロジーとして注目されています。

それほど影響のあるテクノロジーであるブロックチェーンについて私たちは全然知りません。

というのも、ブロックチェーンは馴染みにくく、複雑な概念なので理解するのにエネルギーが必要だからです。

今回はそんなブロックチェーンについてなるべく分かりやすくまとめていこうと思います。

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ブロックチェーンとは

ブロックチェーンを一言でいうと「新しいデータの保存方法」です。

その名の通り「ブロック状にまとめられたデータが、数珠つなぎに接続されてチェーンのような形式で保存」されています。

いったい何が新しいのか次の章から解説していきます。

ちなみにブロックチェーンと言えば仮想通貨(ビットコインなど)とセットで用いられることも多いですね。

「蒸気機関」のシステムのおかげで車や火力発電といった商品が生まれたり、「無線通信技術」というシステムのおかげで5Gというサービスが生まれてきました。

ブロックチェーンはここでいうシステム側の発明なのです。そのためブロックチェーンという新しいシステムのおかげで仮想通貨や新しいサービスが生まれる、というのが正しい関係といえます。

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今までのデータベースとブロックチェーン

従来の情報管理

今までのデータ管理ではマスターサーバー(システムのカギとなるコンピュータ)がスレーブサーバー(スレーブは英語で「奴隷」)を従えていました。

例えば企業の情報だったら、メインのコンピュータがあり、そこに集約して一括管理をしてきました。

しかし、もしもカギとなるサーバーが故障するとシステム全体が停止しています。また、中央集権的な一括管理が行われているため、データの改ざんが容易にできてしまうのです。

ブロックチェーンによる情報管理

ブロックチェーンではメインとなるコンピュータが存在せず、全ての参加コンピュータが対等な関係にあります。これをP2P(Peer to Peer)型の通信形態といいます。

対等な関係の全てのコンピュータには同じデータが配られます。そのため自分のコンピュータからアクセスできる情報を改竄してもすぐバレてしまいます。情報を一人ではなく全員で監視しているのです。

これによって生まれるブロックチェーンの特徴をまとめると以下の三つになります。

  1. 分散型データベースである
  2. 非中央集権型である
  3. 改ざん困難である

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンとはどのようなものかが掴めたところで、どのように成り立っているのかという技術的な話に移ります。「ブロック状にまとめられたデータが、数珠つなぎに接続されてチェーンを形成している」とありましたが、その過程を見ていきましょう。

分かりやすく考えるためにブロックチェーンによって成り立つビットコインを例に考えます。

上の画像はビットコインがブロックチェーンを利用して処理される様子を見る「chainFlyer」というサイトの切り取りです。

並んでいる段ボールの箱のようなものがブロックです。右の黒い箱が2009年に作られた最初のブロックで、左にチェーンが伸びています。2020年12月4日までに659853個がのブロックが連なっています。

色付きの正八面体はトランザクションと言われ、ビットコインの取引のデータです。どこの口座にいくらコインが移動したかが記されていますが、その口座が誰のものなのかが分からないため情報は守られます。

トランザクション(各取引のデータ)をまとめてブロックに詰めることでチェーンが伸びていくのです。

この画像はトランザクションが箱詰めされる様子を表しています。

各取引(トランザクション)のデータはトランザクションプールに一度蓄えられ、新しいブロックに詰められます。

この箱詰め作業はマイニングといい、ブロックチェーンにおいてとても大切な作業になります。

次はチェーンになっていく過程を見ます。

マイニング(箱詰め)の際、トランザクションと一緒に過去のブロックの情報も詰められます。

最新のブロックはNo.659853でした。このブロックには1個目~659852個目までの情報が短くまとめられて入っているのです。(ハッシュという16進数の要約値が使われるのですがここでは省略)

これにより途中でブロックの中身やブロックごと改ざんしたとしても、それ以降のブロック情報と照らし合わせるとわかってしまうのです。

すべてのブロックの情報を書き換えれば、不正によって生じる不整合は解消されるのですが、それをするにはとてつもないコストがかかるため実質不正ができないということになるのです。

 

こうして出来た情報を参加者全員が閲覧可能にすることでブロックチェーンは成り立っているのです。

ブロックチェーンの特徴と利用

今回はブロックチェーンの仕組みについてまとめてきました。

ブロックチェーンの持つ利点と問題点、そして利用方法や現状についてまとめた「ブロックチェーンの特徴と利用」も是非ご覧ください。

まとめ

今回はブロックチェーンの特徴とそれを成り立たせる仕組みについて解説してきました。

ここまで読んだあなたなら、「ブロックチェーンとはブロック状にまとめられたデータが、数珠つなぎに接続されてチェーンのような形式で保存された新しいデータの保存法で、改ざんが困難な分散型データベースである。」という説明をされても理解できるようになっているのではないでしょうか。

難しい話が多かったため、どっと疲れたかもしれません。

それでもこの仕組みや特徴を知っておくと、ブロックチェーンについての理解がグッと深まると思います!

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